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スーパーミラクルハイパーウルトラハイエンドスマートフォン

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と、思わずおかしなテンションにならざるを得ないマイクロソフトが社運をかけてお出しした超ウルトラハイエンドスマートフォンこと Lumia 950 / 950 XL が昨年末に発売され、 発売と同時に超購入!しようとは思っていなかった程度の盲目的ゲイツ信者である私は年も明けた今頃になってやっと入手することができました。

もっとも、これまで幾度ものアップグレードやるやる詐欺を目にしてもなおこんな高額なデバイスを買ってしまう私が根源的情弱なのであって、 知性と情報に満ち満ちた諸氏であれば、どのようなウッカリを重ねたとしてもまさかこのようなものを購入してしまうような愚鈍極まる過ちを犯すことは有り得ないのですが、 念には念を入れて万に一つも提灯記事を書き並べるブログ群などに騙されてしまうことが無いよう、如何にゲロ豚クソ端末であるかを念入りに啓発しておこうと思います。

開封

デカい
製品そのものとは無関係の話ですが、パッケージ自体もそれなりに大きいのですが、それを梱包している段ボール箱もやたらとデカいものでした。 箱の半分以上が緩衝材のプチプチというのはどうなんだと思いますが、 海外発送の長旅の過程では途中で放り投げられたり蹴とばされたりすることは多々あるので、 精密機械はこのくらい念入りに包装する必要があるのでしょう。

最近のスマホはアクセサリと本体が重箱のように入ってるパターンが多いのですが、 これは横にスライドして開き、左右に本体とアクセサリが分かれて入っています。 個人的にはこのように水平方向に並べてくれたほうがガジェットを開封するワクワク感があって好きです。 重箱状にするのは表面積を小さくして箱自体の強度を上げる意味もあるんでしょうけどね。

本体サイズを他の機種と比べてみました。さらに比較のためにブルーレイの箱と一緒に置いてみましょう。
やはりデカい
Apollo 3G、Lumia 620 のどちらも割と小さめの機種ではあるのですが、それにしたって一回りじゃないくらい大きいですね。 さすがは 5.7 インチ。

本体カバーを開くとバッテリーと SIM カード、microSD カードのスロットがあります。 高級ハイエンド端末の割にプラスチック丸出しの安っぽいカバーだと良く叩かれてますが、 高級感あふれるカバーは中途半端に丈夫で開くときに割れたり欠けたりしないかと不安になるので 適度に柔らかいソフトプラのカバーは超アリガタスwwwwwWWwwWwWW

なお、SIM カードのサイズは nano SIM なので、私が今使ってる標準サイズの SIM は使えません。 情強な人は SIM カッターで切るようですが、nano SIM は端子部分に掛かるカットが必要なので不器用な私がやると大変なことになるのは目に見えてますね。 さてどうしたものやら。

カラバリの充実していた 620 と違って、950 は白黒しかありません。 白黒はつまらないのでカバーを付けることにしました。青い。

充電

Lumia 950 / 950 XL の数少ない良いところは qi による無線充電に対応しているところですね。 以前出張中のネタに買った SH-02D の充電器が qi なのでこれで充電できました。 充電器より本体のほうが大きいせいで、手前にはみ出しています。 ちなみに、保護カバーの類をつけていると充電器との間隔が空きすぎたり電波をいい感じに通さなくなったりして充電できない場合があるらしいですが、 私が買ったカバーは幸いにしてカバーを付けたままで充電することができました。

無線充電が使えなくても USB で充電すればいいのですが、スマホでよく使われている Micro B ではなく、Type-C なので 他のデバイスとケーブルが共有できなくて面倒くさい、そしてできることなら端子を抜き差しする回数は極力減らしたい。 今まで使ってた Apollo 3G も安物パチモン端末だけあって、USB の挿さりがそろそろ怪しくなってきてましたし。

ガラケーの時代は充電スタンドが付属していて、抜き差し不要な接点充電式なので いちいちケーブルを挿したり端子の摩耗を気にしたりしなくてよかったのですが、 そこらへんはスマホになって共通仕様化の便利さと引き換えに不便になったところだと思います。 みんなもっと qi を採用するといいと思うよ!

ちなみに稼働時間ですが出勤時に満充電状態で、夕方帰る頃に確認すると 70% くらいでした。 一般的な情強な人々のように一日中動画やまとめサイトに張り付いているような使い方であれば30分も持たないのではないでしょうか。 公式サイトには Maximum standby time: 12 days とありますが、一体どういう使い方すれば 12 日間も持つのやら。 通話時以外はシャットダウンか。

また、プロセッサはあまりの発熱のために液晶の素子が沸騰したとかバッテリーから放射線が検出されたという報告があれば面白いなぁと思う Snapdragon 810 ですが、 この機種についてはさほどの発熱もなく、スマホって使ってると温くなるよねという程度のありきたりな温度上昇です。 そもそも爆熱といわれるような状況は継続して高負荷のかかるゲームや高解像度での動画撮影を行った場合に発生するのであって、 アプリ自体が存在しなくて負荷のかけようが無い Windows 10 では無用な心配ですがwwwwwwwwWWwWwWwwwwwwWww

Microsoft Display Dock

ハイエンド Lumia の目玉の一つである Continuum(コンティニュアム) を実現するための魔法の箱、Microsoft Display Dock も勢いで買ってしまいました。

箱のサイズは Lumia 本体と同じなのですが、中身はとても小さいです。小さいんですが驚くほどズッシリ重い。

本体前面は Lumia を接続する USB-C の端子と、シールに隠れていますが電源ランプだけ、裏面はちょっと賑やかで USB 端子が3つと電源端子、Display Port、それに HDMI 端子がついています。

HDMI なり DP なりをテレビにつないで、前面の USB を Lumia 本体につなぐだけですぐ認識、まるでデスクトップ PC のように使える!…のは見かけだけで、 まぁ普通に予想できる通りスマートフォンのセカンドディスプレイになるってだけですね。 当然デスクトップ用のアプリが動くわけはなく、UWP 専用です。まあ Microsoft 的にはデスクトップを持ち歩かなくても広い画面で Office が動くというのがウリなので、 Office さえ動けばあとはどうでもいいのでしょうが。

接続時に画面の四隅に矢印が表示されて、ディスプレイの認識が正常かどうか確認する画面が表示されるのはいいんですけど、 表示のキャリブレーションはどこでやればいいんでしょうか……うちのディスプレイだと四隅の表示がちょっと足りなかったんですが。 あと、普段よく使うビジネスホテルの安物テレビだと多分もっと派手に欠ける……。

ちなみに、テレビ画面側でもウィンドウモードで動くのではなくフルスクリーン専用ですが、タスクバーは見えているのでアプリの切り替えはちょっぴり楽です。 また、テレビ画面側でアプリを起動してもデバイスファミリはモバイルなので、自作のアプリで画面レイアウトを「デスクトップ or モバイル」で XAML ファイルを分けてしまってたりすると間延びした残念なレイアウトになります。 実際、私が先日から公開し始めた「Steam Achivement Viewer」は残念レイアウトになります(汗)

ちなみに USB 端子にフラッシュメモリや外付け HDD を差すと、Lumia のファイルエクスプローラで普通に E: ドライブとして見えます。 なぜ E: なのかというと、MicroSD が D: だから。SD カードを挿していない場合は多分外付け HDD が D: になります。 本体との全入出力を USB3.0 一本でやってて速度が足りないのか、ファイルのコピーや読み込みが異常に遅いのが気になりましたね。 単にコピーするだけなら問題ないですが、動画の再生みたいにほぼ全画面の描画とファイルの常時読み込みが並行するような使い方はさすがに無茶っぽい。 あと Continuum と関係ないですけど、せっかく Windows なんだから UNC パスで指定して LAN 内の共有フォルダにアクセスできませんかね。 OneDrive を経由すればいいっちゃいいんですけど、Windows Mobile の時代は普通に Samba の共有フォルダにアクセスできたのに退化してるじゃないですか……。

Windows 10

さて、Windows 10 Mobile ですが、まあなんと言いますか、逆ギレ同然に Nokia チームの首を切りまくった結果がこれかというか、 とりあえず一日触ってるだけで不具合とも未実装ともつかない残念部分がボロボロ目につくのはどうなんだと思いました。

ストアはアプリ名の直接指定でも検索できないので WP8 用のアプリが使えなくなったのかと思いきや、 アプリの公式サイトからのリンクだとストアも表示可能、インストールもできるという謎。

Windows 10 の目玉機能である Cortana ですが、使うための設定の条件としてUIの表示言語と音声認識の言語を一致させる必要があるというのはまあ判ります。 それに加えて地域設定まで一致させる必要がある、かつ位置情報サービスが必須というのは意味不明すぎるんですけど。 地域設定は SIM の使用可能キャリアに影響する (例えば United States に設定するとドコモの SIM は使えない) ので、 つまるところ例えば英語表示で使っていると日本では Cortana が使えないってことですかね? いや多分地域設定に依存しない設定もできるんですよね? というか国外出張も多いであろう Microsoft のアーキテクトがこんな仕様でアシスタントとして使い物になると思うはずがないですし。

ウリの一つである UWP についても、デスクトップと同じアプリが動く!のはいいとして、モバイルを考慮していた UI までデスクトップに合わせるのはどうなんですかね。 具体的には Hub が自動的に画面の幅に合わせてくれなくなったのがとても不満。 Pivot を使えって言いたいのかもしれないですけど、Pivot は同じデータを様々な見方をするための UI であって、Hub みたいに関連するデータを 1 画面にまとめるものでは無いはずでは。 流行りに乗ってハンバーガーメニューを推奨しているのも、推奨しているくせに標準コントロールになっていないどころか、どのようなコードで実装すべきかというガイドラインすらないのはどうなんだ。 MSDN の ブログとか @IT にサンプルがいくつか乗ってますけど、どちらも「タップすると色が変わるのに応答しない」部分が生じる典型的なクソ UI なんですけど……

あと Edge や Outlook Mail を使ってて気になるんですが、メニューやリンク、ボタンをタップしても反応しないことが多々あるんですよね。 特に Edge でタブを閉じるときの x ボタンで顕著なんですが、もしやボタンじゃなくてテキストラベルでタップに応答するなんて実装にしてるんじゃ…

それにしても、頑張ってよかった探ししても未完成品ですねとしか思えないこの機種に 645 ドルという強気の価格設定をした Microsoft のクソ度胸には恐れ入ります。 Microsoft には今後十年何もしなくても会社が潰れないだけの膨大なキャッシュがあるのだ、とはジョエル・スポルスキの言葉ですが、 今となってはこんな有様でも延期せずに出荷しなければならないほど切羽詰まっていると思うと涙を禁じえません。