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Windows 10

先日、といっても去年の話ですが、買い替えた Windows8 の VAIO の Windows10 に関するアップグレード情報がようやく発表されたので確認してみました。

というかこれは対応というのか、VAIO 固有の機能がほぼすべて使用不可能になるじゃないですか。 特に X-Reality なんで VAIO Fit のウリの機能だったはずだし、USB ストレージの MTP モードが使えなくなるってことは Walkman とか Xperia と接続できなくなるってことでは? Xperia は確かマスストレージモード転送は非推奨だったような??

さておき手順に従ってアップグレードを行った結果、無事に Windows10 になりました。 普段使ってるアプリを試してみたところ、一通り無事に動作するようでよかったよかった。 VisualStudio + Windows Phone 8 での実機デバッグも問題なく動作しました。

アップグレード前にはすっかり忘れていてインストール中に思い出して大慌てしたんですが、 RAMディスクドライバのような特殊なアプリも普通に動いてしまうんですね。 下手すりゃブルーバックものなので恐々としながら再起動したんですが、何事もなかったかのように普通にマウントされていて驚きました。

また、アップグレード前に心配していた、初代 Intuos i600 (GD-0608-U) もペンの切り替え、筆圧感知とも問題なく動作し、 なおかつ PhotoShop 5.0 も引き続き正常に動作しましたよ? PhotoShop については不思議なことに、7 に移行したときに一部ファイルが足りなくて テキストレイヤーに日本語文字列が使えなくなってしまったんですが、アップグレードしたらなぜか使えるようになりました。なんで?

そんなわけで安心して使えることが分かったのでデスクトップもアップグレードしました。

軽く眺めてみた感じ、8 からあった 標準のストアアプリは概ねそのまま引き継がれているんですが、 メールはなんか背景画像がついたりして中途半端に派手になってしまいました。 複数アカウントを設定してる時に、アカウントの選択とアカウント内のフォルダ切り替えが同じ階層になってて 微妙なデザインになってますね……アカウント一覧が左下の離れたところに並んだ 8 のほうが良かったような。

Maps に関しては 8 では日本仕様は Bing 提供だったのですが、10 では Windows Phone の Maps でおなじみ Here に統一されました。 Phone と違ってデータ自体は引き続きゼンリンから提供されているものの、情報の質は露骨に低下しています。 逆に Windows Phone の地図がゼンリンになったかというとそんな事はなく、あいかわらず日本地域は無いも同然の悲惨な状態です。 10 Mobile はデスクトップと共通になるでしょうから大丈夫でしょうが。

Maps (Windows 10)
(クリックで原寸)
Maps (Windows 8.1)
(クリックで原寸)
Google Maps
(クリックで原寸)

同じくらいの縮尺にした google maps と比べると、建物名の優先順位がよくわからないことになっているのはともかくとして ラベルがビットマップフォントで非常に見づらいものになっています。 また、地域にもよるでしょうが建物名などのラベルは最大まで拡大しても Windows8 の Maps や Bing Maps よりも一段階低いラベルまでしか表示されません。 アメリカや中国など、以前から Here がサービスを提供していた地域はこんなことはないのでなんだかなぁという感じです。

どういう事情でこんなことになっているのかはわかりませんが、同一プラットフォームの新バージョンのほうが品質が劣化しているというのは意味不明すぎるので Windows10 Mobile が日本に提供されるようになる頃には改善されるんでしょうか。


ところで、デスクトップのほうは Windows7 Ultimate からアップグレードしたので、Windows10 Pro にアップグレードされました。 なので、待望の? クライアント Hyper-V が使えるのですが、これがかなり癖の強いものらしく Android-x86 はほとんどまともに動かなくて残念な思いをしています。 特にネットワークカードは仮想 NIC が既存の NIC をエミュレートしてくれるような親切なものではないので、 ほとんどのバージョンで認識せず、汎用的な ethernet に対応したパッチを当てたバージョンも使ってみたものの フォーカスが外れるとハングアップするという状態で、とてもアプリのデバッグに使えるような状態ではありませんでした。

そんな状況もあって? Microsoft から公式に Hyper-V 対応のエミュレータが公開されていて、こちらは当然ながら快適に動作するので、 当面デバッグはこれでいけそうです。 本来は Visual Studio のマルチプラットフォーム開発で使うものですが、スタンドアロン動作するバージョンも公開されているので Visual Studio 以外での開発にも使用できます。 ちなみに、私は Android のアプリ開発は未だに Eclipse、なおかつ INDIGO という無駄に古いバージョンでやっているのですが、 これも Windows10 で正常に動作しましたよ? adb 経由でエミュレータにも無事にデバッグ接続できました。

ただ、基本的に Android 4.2 以降、かつ結構な高解像度端末のイメージしか用意されていないので、 ローエンド QWERTY 端末によくある HVGA などを想定したデバッグはできません。 どうも画面解像度は起動パラメータで指定しているようなので、これをいじる方法があれば 低解像度での起動もできそうなものですが、はて。

Windows のアプリ開発については Visual Studio 2013 Community を使っているのですが、Windows10 のユニバーサルアプリを開発するには 2015 + Windows10 SDK という組み合わせじゃないとダメなんですね。 スタンドアロン SDK をインストールしても 2013 にプロジェクトのテンプレートが追加されず、手動で作ればいいんでしょうが 無駄な時間を費やす予感がしまくったので、素直に 2015 を入れることにしました。 無償提供になったとはいえ、統合環境まるごとアップグレードしてくださいってのはちょっと不親切に思います。 C# の言語バージョンが更新されてたりするので仕方ないとはいえねぇ。

とはいうものの、今のところ 2013 でなければ使えないというものは特に無く、 MonoGame も 2013 にインストールされているテンプレートをコピーするだけで 2015 でもゲームプロジェクトを使えたので、 機会を見て完全に移行しても問題はなさそうです。