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.hack//over the World

いまさらな話なんですけど、ネトゲを舞台にしたアニメ「.hack」の最新作?である 「ドットハック・セカイの向こうに」がネット配信され始めたので見てみたんですよ。 .hackシリーズは前にも「.hack// G.U. TRILOGY」がありましたが、これはゲーム内ムービーの再編集版だったので 完全な新作としては今回が初めての映画作品だったと思います。

今回の舞台はG.U.よりもさらに後の時代の話で、舞台は主人公「有城そら」とその周辺の人々を中心に進みます。 これまでのシリーズ作品よりもリアル側の動向に寄った構成になっていて、福岡県の柳川の風景がよく描かれています。 まあぶっちゃけ「ご当地アニメ」とでも言いましょうか(笑) .hackシリーズの開発元であるサイバーコネクト・ツーも福岡の会社ですしね。

ストーリーの大筋はいつもと同じ。「The World」にウィルスが出現してプレイヤーの中に未帰還者が出現、 と同時に侵食され、機能を停止していくリアルを取り戻すため仲間が団結してThe Worldに突入して最終決戦。 最後はAURAが覚醒してめでたしめでたし、というお話です。

リアル側の作画は若干モッサい作画になっていて、気に入らない人はさんざん叩くだろうなぁという感じでした。 秋から冬にかけての空気感と合った作画なので、味といえば味なんですが。 そんなことよりも近未来描写が凝っていて面白かったですね。 携帯電話を端末としたユーザーエージェント経由で情報管理してたりとか、 そらのユーザーエージェント「まことさん」が会話を理解してるようで割と機械的な解釈で返答してるっぽいあたりとか。 近未来西鉄はちょっと吹いた(笑)

ただ「The World」関係の描写は相変わらずのオーバーテクノロジー気味な謎インターフェイスです。 ていうか最初の頃はスマートフォンのタッチパネルでゲームしてたんかい!?

あと、クラスメイトがネトゲの話題を振った途端にテンション上がるのが なにげに生々しくてひどい(笑)

一方、作画が頑張ってるのにモーションはなんであんなに酷いんでしょうか…… どうにも古臭くてPS1時代のゲームみたいでしたよ。 公開前の特番で見たときには声優の素人臭さがやたらと目立ったのですが、 そんな事は些細な問題に思えるほどヘボい動きです。 ていうかG.U.のゲームないムービーですらもう少しまとまりが良かったのに、なぜこんな酷いことに??

劇場用作品ということもあってか、シリーズを知らない人でも 置いてけぼりにならないように工夫されているものの、正直シリーズ未見の人には とてもオススメできないなぁと思いました。

でもまぁOVA「.hack//Quantum」よりはオススメできるかなぁ…?